電動キックボードに免許とナンバーはいらない?公道を走る条件や規制緩和とは?

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【更新 2021年12月14日】
株式会社mobby rideの電動キックボードの実証事件の範囲拡大が決定したため、内容を更新しました。

コロナ禍で密を回避する新たな移動手段として注目されているのが電動キックボードです。

原付きバイクよりも小さくて手頃な価格で、自転車のように疲れないことから、近場の移動だけでなく通勤手段としても話題ですよね。

ファッショナブルなデザインも相まって若い方に人気が高く、大都市ではシェアリングサービスも提供されていることから目にする機会が多くなりました。

そんな電動キックボードですが、公道を走行するためには色々とルールがあることをご存知ですか?

特に免許やナンバープレートがなくても公道を走れるのかが気になりますよね。

そこで今回は電動キックボードに関して多くの方が気になることを解説します。

この記事で解説していること
  • 電動キックボードで公道を走るのに免許はいらない?必要?
  • 公道を走行するのにナンバープレートはいらない?
  • ヘルメットなしで乗って良いって本当?
  • 電動キックボードの規制緩和案について
  • シェアリングサービスと規制緩和の実証試験

電動キックボードにナンバープレートは不要?→必要です

まずは多くの方が気になっている「電動キックボードで走行するのに免許はいらない?」についてです。

結論からお話ししますと、電動キックボード(電動キックスケーター)は現在の道路交通法では排気量50cc以下の原動機付き自転車(以下、原付きバイク)と同じ扱いとなっています。

そのため、電動キックボードを運転するには原付き免許普通自動車免許といった免許証が必要です。

2021年12月現在では免許のいらない電動キックボードはありませんのでご注意ください。

また、原付きバイクと同じ扱いですので、走行する道路も原付に準拠した道路となっています。

車道を走行しなければならず、歩道や自転車用通路の走行はできません。

テレビで電動キックボードが自転車通行帯を走っているのを見たけど…

現在、電動キックボードには規制緩和案(新ルール)を適用することが検討されており、ルール制定のための公道を使った実証実験を行っています。

実証実験中は電動キックボードでも自転車専用通行帯や自転車道を走れる場所もあるんです。

電動キックボードに必要な免許の種類は?

電動キックボードにはエンジンが積まれていないのに原付バイク扱いであることに疑問を持つ方もいると思います。

現在の道路交通法と道路運送車両法では電動式のモーター(原動機/定格出力0.60キロワット以下)により走行する電動キックボードは原動機付自転車に該当するとされています。

さらに定格出力0.60キロワットを超える場合はその数値に応じたそれぞれの車両区分に該当しますので、出力ワット数が高いと現在の道交法では原付免許だけでは運転できない可能性も出てくるんです。

免許の種類 電動バイク
(定格出力)
ガソリン車
(排気量)
原動機付自転車免許・普通自動車免許 0.6kW以下 ~50cc
小型限定普通二輪免許 1.0kW以下 ~125cc
普通二輪免許(中型免許) 20kW以下 ~400cc
大型二輪免許 20kW超 400cc超

車の運転免許で乗って良いから

電動キックボードを移動手段に使おう!

…と思っていたら定格出力がオーバーしていて無免許運転なんてことにならないようご注意くださいね。

電動キックボードにナンバープレートは不要?→必要です

先にも書きました通り、電動キックボードは原付きバイクと同じ扱いです。

そのため、電動キックボードには色々な装備を付ける必要があります。

■車体に必要な装備■

  • ヘッドライト(前照灯)
  • バックミラー(後写鏡)
  • スピードメーター(速度計)
  • ウインカー(方向指示器)
  • ホーン(警音器)
  • 前後のブレーキ
  • ブレーキランプ
  • ナンバープレート
  • 番号灯
  • テールランプ(尾灯)
  • 後部反射器

■公道を走るのに必要なもの■

  • 運転免許証
  • 免許証の携帯
  • 自賠責保険への加入
  • 軽自動車税の納税
  • ヘルメット着装
  • その他交通法令の遵守

特に注意したいのは電動キックボードにもナンバープレートが必要な点です。

現在ネットや量販店で販売されている電動キックボードには必要な装備が備わっておらず、公道を走ると違法になるものも多いです。

そもそも、上記の装備が必要なことすら知らずに購入し、乗っている方もいると思います。

電動キックボードで公道を走るのならば「公道走行可能」なものを買うことが大切です。

COSWHEEL EV Scooter』は公道走行可能な電動キックボードですので、こういった商品を選ぶのが良いですね。

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なお、ナンバープレートは自分で申請する必要があります。

COSWHEEL EV Scooter』公式サイトにはナンバープレートの申請方法も掲載されていますので、参考になりますよ。

免許もナンバープレートも不要になる日がくる!?

コロナ禍で密を回避する新たな移動手段として注目されている電動キックボードですが、使用には免許証が必要だったり、原付扱いなので公道を走るにはナンバープレートなどの各種装備が必要だったりと複雑な条件が定められています。

より身近な乗り物にするために規制緩和をした新ルールを制定しようと、2021年4月より限られた地域で公道を使った実証実験が開始されました。

現在提案されている電動キックボードの新ルール案は次のようになっています。

電動キックボードの新ルール案(規制緩和案)
  • 時速15km/h以下であれば「小型低速車」に分類
  • 自転車専用道路や路側帯を走行可能
  • 運転免許不要
  • ヘルメット着用は任意(ただし16歳程度に達している必要あり)
  • ナンバープレートがいらないかは検討中

現行法では原付きバイクと同じく車道を走行する電動キックボードですが、新ルール案では時速15キロ以下の場合「小型低速車」に分類されます。

小型低速車には電動車いすなどが該当します。

新ルール案では運転免許が不要となり、路側帯や自転車専用レーンも走行可能となります。

  現行法 規制緩和案
車両の分類 原動機付き自転車 小型低速車
運転免許 必要 不要
制限速度 時速30km 時速15km
車道
歩道 × ×
自転車道 ×
普通自転車専用通行帯 ×
路側帯 ×
ヘルメット 必須 任意着用
ナンバープレート 必須 検討中

規制緩和の新ルール案が適用されれば、これまでよりも手軽に電動キックボードを活用できそうです。

規制緩和のため公道で実証実験が実施されている

【更新 2021年12月14日】
株式会社mobby rideの電動キックボードの実証事件の範囲拡大が決定したため、内容を更新しました。

実際に電動キックボードに乗ってみたい!という方もいると思います。

既に電動キックボードにはシェアリングサービスが参入しており、各地で公道を使った新事業活動が実施されています。(2021年12月時点では特例措置6社以外は「原付バイク扱い」です)

また、2021年10月2022年7月まで国から特例措置を受けた6社の電動キックボードを「小型特殊自動車」扱いとし、規制緩和案に近いルールで公道走行を可能とする実証実験も行われています。

会社名 利用可能な場所
株式会社Luup 東京都:品川区、渋谷区、新宿区、世田谷区、港区、目黒区
大阪府:大阪市
京都府:宇治市、京都市
神奈川県:横浜市(神奈川区、中区、西区)
株式会社mobby ride 兵庫県:神戸市灘区、兵庫区、中央区
福岡県:福岡市
株式会社Exx 東京都:渋谷区、世田谷区
神奈川県:藤沢市
千葉県:柏市
長野県:上高井郡小布施町、北佐久郡軽井沢町
兵庫県:豊岡市、姫路市
長谷川工業株式会社 千葉県:千葉市
大阪府:大阪市
SWALLOW合同会社 福島県:南相馬市
BRJ株式会社 東京都:立川市

株式会社Luup、株式会社mobby ride、株式会社Exx、長谷川工業株式会社、SWALLOW合同会社、BRJ株式会社がサービスを提供する電動キックボードは「小型特殊自動車」として一部条件を除き、現在提案されている規制緩和案のルールで走行することができます。

今回の実証実験では以下の条件が電動キックボードに適用されています。

  • ヘルメット装着が任意
  • 最高時速 15キロ
  • 自転車道や普通自転車専用通行帯を走行可能

この実証実験では普通自動車免許普通自動二輪免許を持っている人ならば電動キックボードに乗ることができますが、原付免許では乗ることができませんので注意が必要です。(小型特殊自動車あつかいのためです)

実証実験の詳しい内容はこちら(経済産業省WEBサイト PDFで開きます

実証実験は上記6社が指定されたエリア内で提供する電動キックボードにのみ適用されます。
自分で購入したり上記事業者以外の電動キックボードは規制緩和案が適用されません。
適切な装備や免許証・ナンバープレートがない状態、ヘルメット未着用で公道を走行した場合は道路交通法違反となりますので、決して走行しないようにしてください。

電動キックボードの免許とナンバープレート まとめ

新しい移動手段として注目されている電動キックボードですが、2021年12月の段階では原動機付き自転車(原付きバイク)扱いです。

電動キックボードに乗るためには原付き免許普通自動車免許など、原動機付き自転車が運転できる免許が必要となっています。

原付バイク扱いですので、車体には各種装備が必要になるなど、様々な注意点があります。

■電動キックボードの注意点■

  • 原付きバイク扱い
    (ナンバープレート、ヘッドライトなどの各種装備が必要)
  • 原付き免許や普通自動車免許がないと走行不可
  • 自賠責保険への加入が必要
  • 税金がかかる
  • 車道を走行しなければならない
    (歩道や自転車道・自転車専用通行帯の走行は不可)

※2021年12月現在

様々な条件を規制緩和し、より乗りやすいモビリティにしようという動きが出ており、2021年10月2022年7月まで公道走行の実証実験が実施されています。

実証実験で規制緩和が認められればナンバープレートや免許のいらない電動キックボードで公道を走行できるようになるかもしれません。

今後、電動キックボードを取り巻く環境がどのように変わっていくのか注目ですね。

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この記事を書いた人

元ペーパードライバー歴10年。
学生時代より運転神経に自信がなく、奇跡的に免許を取得するも運転に苦手意識を持ち、晴れてペーパードライバーとなる。
家族の協力を得て2019年3月より運転の練習を開始、2020年1月に一人で運転を達成。
ペーパードライバーとしての任を終え「現役ドライバー」と名乗れるように。
現在は愛犬にドライブ慣れをさせるべく奮闘中。

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