駐車は車を運転する上で絶対に必要になる作業ですが、ハンドル操作がわからなくなることから苦手としているドライバーは結構多いです。
車はバックであっても前進であっても「ハンドルを回した方向に動く」ようになっています。
ですがハンドルを回した方向とは逆方向に車が動いているかのような錯覚を感じてしまうため、混乱してしまうんです。
バック駐車時にハンドル操作がわからなくなるのは私自身も何度も経験し、恥ずかしながらパニックになったこともありました。
ですがバックでの駐車を繰り返し練習した今では得意とまでは言えませんが、大体の駐車場にバックで問題なく駐車できます。
そこで、私がバック駐車を練習・克服した経験から以下のことを詳しく解説します。
- 車をバックする時にハンドルを回す方向がわからない
⇒前進・バックともにハンドルを回した方向に向かって進む - バックでの駐車が苦手だと感じる理由
⇒ハンドルを回した方向とは逆に車が動いていると感じる錯覚や、バック駐車の経験不足が原因 - バック駐車やハンドル操作の苦手を克服する方法
⇒幅寄せの練習や目視による確認の繰り返し
車をバック駐車するときのハンドルの操作の方向は?
まずはハンドルを操作した時に、どの方向に車が動くのかを画像で紹介しますね。
バックで駐車する時はハンドルを切る向きがわからなくなる事がありますが、大切なのは
ということです。
これは前進でもバックでも変わりません。
ハンドルを切る方向と車の動き方
- ハンドルを右に回した時
- 前進 →頭から右方向に動く
- バック→お尻から右方向に動く
- ハンドルを左に回した時
- 前進 →頭から左方向に動く
- バック→お尻から左方向に動く
車をバックするとハンドルを回す方向がわからないのは錯覚が起こるから
車をバックすると動かした方向と逆に動いているように感じたことはありませんか?
これは車の向かう方向と目線が逆になるため、錯覚のような状態を起こしているんです。
下の画像はバックの時にハンドルを回した際に車の動く方向を、かなり大げさに表しています。
青い矢印はドライバーがまっすぐを見ている時の目線です。
- ハンドルを右に回す
⇒車はお尻から右に動く
⇒目線は左にずれていく - ハンドルを左に回す
⇒車はお尻から左に動く
⇒目線は右にずれていく
前進とバックでは行きたい方向が同じでも、視線は逆方向を映すので混乱してしまうんです。
ハンドルは行きたい方向に回すということと一緒に、この現象も頭の片隅に入れてみてくださいね。
ハンドルを回す量や真っ直ぐかが分からない時は
今ってハンドルは真っ直ぐなのかな…
どれくらい回せば良いのか分からない…
バックで駐車していると、ハンドルを回す量が分からなくなることもあると思います。
バックが苦手な方に意識していただきたいのが、わからなくなったら一旦止まって落ち着くこと。
ハンドル操作がわからなくなると焦りを感じ、パニックに陥ってしまうこともあります。
このようなパニック状態で無理やり駐車しようとすると上手くいかないどころか、
- 他の車にぶつける
- 歩行者などを見落とす
- アクセルペダルとブレーキペダルの踏み間違い
など、事故が発生する可能性も考えられます。
ハンドルをどっちに切れば良いのかわからなくなったら一旦止まって、深呼吸などをして落ち着いてください。
なんなら車から降りてタイヤの向きを確認し、頭の中でハンドル操作のシミュレーションをしたって良いのです。
タイヤの向きを確認して、そのままの方向に進みたければハンドルはそのままで、反対方向に進みたいならハンドルを反対方向に回せば大丈夫ですよ。
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バックでの駐車をなぜ苦手だと感じるのか?
車を動かす上で行う場面が必ず出てくる駐車ですが、とにかく苦手なドライバーが多い!
教習所での駐車の練習は目印ありきでしたが、実際の駐車では「ここでハンドルを左に回して!」などという目印はありません。
しかも教習所では練習時間も非常に少なかったことも苦手な理由の一つではありますが、その他にも苦手だと感じる原因は色々あるんです。
ハンドルを切る向きがわからなくなる
まずは誰もが一度は経験するであろう「ハンドルを切る向きがわからなくなる」ことがバック駐車が苦手だと思う要因の一つです。
前進とバックだとハンドルを切る方向は逆だっけ…?
駐車に慣れていないと、そんな風に考えることもあると思います。
先にも解説していますが、これは全くの誤解で、右に行きたい時は右・左に行きたい時は左にステアリング(ハンドル)を回すのは前進でもバックでも変わりません。
前進とバックでは車の動く方向は一緒でも目線の移動が逆になるので、錯覚のような状態になってしまうんですね。
車とタイヤがどこを向いているのかわからない
車に乗っている状態ですとタイヤがどの方向を向いているのか目視で確認することができません。
これがハンドルをどちらに切れば良いのかわからなくなる要因の一つでもあります。
例えば、車体は左前を向いているのにタイヤは右前を向いている場合も考えられますよね。(車が左前方を向いている状態でハンドルを右に全開にすると再現できます)
この場合は思ったのとは違う方向に車体が進み、パニックに陥ってしまうことも駐車が苦手な方なら経験があるのではないでしょうか。
私はバック駐車でハンドルの動かし方がわからず
車が思った通りに動いてくれなくて泣いたこともあります…
大切なのは落ち着いて立て直すことです。
注意しなければいけないポイントが多い
バックで駐車する時には注意しなければならないポイントが多いのも、バック駐車が苦手な理由の一つです。
バック駐車する時に注意すべきポイント
- アクセルとブレーキの踏み間違い
- 左右の車との車間距離
- 障害物の有無や人の飛び出し
- 後ろ側は見えにくく確認が難しい
- 曲がる方向とは逆の車両先端の接触
…など
ざっと思いつくだけでもこれだけ注意しなければならないポイントがあります。
これらの点に注意しながら
- 様々な部分の安全確認のために視線を動かし
- 目に入って来た情報を頭で処理して
- 手足を動かし
- ハンドルとアクセル・ブレーキを並行して操作する
複雑な動作のため、どうしてもバック駐車に苦手意識を持ってしまうんですね。
そして苦手だからこそ焦り・パニックからよくわからない行動を取り、アクセルとブレーキの踏み間違いなども起こる…。
一度踏み間違いをしてしまうと、今度は駐車自体に恐怖を抱くようになってしまうかもしれません。(私自身がそうでした)
アクセルペダルとブレーキペダルの踏み間違いをしにくい足の使い方を以下の記事でご紹介していますので、駐車が苦手な方はご覧ください。
バックでの駐車経験が不足している
バックでの駐車が苦手だと感じる4つ目の理由は「バックでの駐車経験が不足していること」です。
むしろ、経験の不足が最も苦手意識を助長させる要因とも言えます。
ハンドル操作が逆になるイメージの克服、注意すべきポイントの理解と確認などは、経験によってある程度補うことができます。
そのためには様々なタイプの駐車に挑戦し、場数を踏むことが必要です。
なお難易度の高い駐車場だと、長年運転していても時々ハンドル操作がわからなくなることがあるそうですので「ある程度補う」としました。
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バック駐車でハンドルの切り方がわからくなる人の対策は?
バック駐車の克服はとにかくたくさん練習すること!
私は自分の経験から「駐車の上達には経験こそが最も重要」だと考えています。
とにかく駐車に慣れることこそバック駐車克服への道筋!
ハンドルの向きがわからなくなることを克服するには、駐車の経験の引き出しを増やすことが有効だと身を以て実証済みです。
最初は車の少ない広い駐車場で練習し、徐々に車の台数が多い駐車場や、狭い駐車場にチャレンジしてみてください。
他にもアプリを使った練習も、場数を増やすのにたいへんオススメです。
以下の記事では実際に私も使ったオススメの駐車練習アプリをご紹介しています。
本物の車を運転しなくても駐車の練習ができちゃうので
駐車ゲームアプリは本当にオススメですよ!
苦手な方ほど、まずはアプリを使ってみてください!
駐車時にハンドル操作がわからなくなる人は幅寄せの練習も効果的
駐車時にハンドル操作がわからなくなる人におすすめしたいのが、幅寄せの練習をすること。
幅寄せには車を動かすために大切な動作が盛り込まれています。
- どれだけハンドルを動かせばタイヤがどれくらい動くのか体感できる
- ハンドルを動かしながら・戻しながら前進するので繊細なハンドルさばきを練習できる
- 縁石や線に沿うようにするので車両感覚を養える
- ドライブとバック(リバース)のシフトチェンジを小まめに切り替える経験が積める
- アクセルペダルとブレーキペダルを踏みかえる経験が積める
- フロントガラス越しの景色とサイドミラーを確認する練習になる
幅寄せの練習も車の少ない駐車場で行うのが良いですね。
ご自宅の駐車場が幅寄せの練習がしやすいなら自宅で練習するのもオススメです。(自転車や人通りが少ないのが前提にはなりますが)
車庫入れの練習におすすめの場所、反対におすすめできない場所は以下の記事で詳しく解説しています。
車とタイヤの向きの確認方法
私自身もそうでしたが、駐車が苦手だと「車・タイヤが今どの方向を向いているのかがわからない」方も少なくないと思います。
向いている方向がわからないと車庫入れの苦手意識が強くなると思いますが、目に見えている情報から判断したり、車を少し動かす事で解決できますよ。
車が向いている方向の確認
現時点で車が向いている方向の確認は
- フロントガラスから見える風景
- サイドミラー・ルームミラーで見える風景
- 隣の車や障害物などと平行になっているか
これらの情報で判断することができます。
車体が駐車スペースに対してまっすぐであればそのままバックすればOK。
斜めになっているようであれば切り返しをしてまっすぐにした後でバックすればOKです。
タイヤが向いている方向の確認
タイヤが向いている方向を確認するには、実際に車を動かすのが一番確実です。
教習所などではハンドルの回転数で教えることが多いと思いますが、車によってハンドルの切れ角は違います。
ブレーキを踏みながらゆっくり前進しつつ、ハンドルを調整するのが良いですよ。
車から降りてタイヤの向きを目で確認するのも非常に有効です。
車のハンドルの回転数は覚えるべき?
車種にもよりますが、ハンドルの回転数はおよそ3.5回転と言われています。
タイヤがまっすぐの状態で左右にそれぞれ約1.7回転くらい出来るのが平均的なハンドルの回転数だそうです。
左右どちらかに目一杯切った状態のまま回転すると車の最小半径で回転できるんですね。
ちなみに、私はハンドルの回転数はわざわざ数えたり覚えたりしなくて良いと考えています。
初心者やペーパードライバーなど駐車が苦手な方だと、タイヤがまっすぐな状態からそもそも何回転しているのか忘れてしまったり、数え間違いがあるからです。
「ここまで来たらハンドルを何回転させる」とするより、少し動かして車の向きを確認する方が確実ですよ。
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バック駐車のハンドル操作がわからなくなる まとめ
ハンドル操作がわからなくなることの原因は、駐車経験が不足していることが多いです。
そしてハンドルを切る方向がわからなくなると、バックでの駐車に強い苦手意識を持ってしまうんですね。
バック駐車を苦手だと思う要因にはハンドルの動かし方がわからなくなること以外にも
- 車とタイヤがどこを向いているのかわからない
- 注意しなければいけないポイントが多い
- 他の人や車を待たせていることなどからくる焦り
などの理由が考えられます。
駐車時にハンドル操作がわからなくなる方は、車のハンドルは行きたい方向に回すということを覚えておいてくださいね。
自分の車の向きやタイヤの向きがわからなくなったら、ブレーキを踏みながらゆっくり前進したり、車から降りて目視で確認してください。
ここで軌道修正をすれば大丈夫ですよ。
駐車の上達に大切なのは、頭で考えるよりも練習回数を増やし、体感的に覚える事です。
私自身もアプリを使用したり、スーパーの駐車場などでたくさん練習しました。
練習の際には「幅寄せ」の時間もぜひ盛り込んでみてくださいね。
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