つい先日、狭い道路で左前のタイヤの側面をこすった紙面克子です。
対向車との行き違いがギリギリだったものですから左に寄り過ぎてしまい…縁石まで気が回らなくて後の祭り…。
落ち着いてタイヤのチェックをしてみたところ、幸いなことに今回はゴム部分の側面が汚れた程度で済んでいます。
ホイールも無事だったので、今回はタイヤの交換なしで大丈夫なケースでした。
しかしながらタイヤの側面を擦ってしまうと、後々事故に繋がりかねない危険な状態になる可能性もあります。
その場合は痛い出費ですがタイヤ交換が必要です…安全には変えられません…。
今回はタイヤの側面を縁石などで擦ってしまった時に「タイヤ交換が必要か不要か?」をタイヤの症状別に解説したいと思います!
タイヤの側面にえぐれ・膨らみが出来たらタイヤ交換が必要
タイヤの側面のことを専門用語で「サイドウォール」と呼びます。
縁石などでサイドウォールをこすっってしまった時にまずチェックして欲しいのが「タイヤにえぐれている部分はないか?」「コブのような膨らみがないか?」という点です。
これら2つの症状はタイヤのバーストにつながる非常に危険な状態。
すぐにタイヤ交換が必要な症状です。
タイヤ側面の一部分だけえぐれている状態

タイヤのサイドウォールに一部分だけ「えぐれ」が出来ている状態はかなり危険です。
この場合はタイヤの内部のコード(カーカスコード)までダメージが到達している可能性があります。
そのまま走行すればバーストの可能性も考えられるため、カーショップ・タイヤショップでタイヤを交換してください。
なお「えぐれ」ではなく「凹み」の場合はタイヤの構造上できるものである可能性があります。
後の項目の『タイヤの一部分に帯状の凹みがある(えぐれてはいない)』で詳しく説明していますのでご参照ください。
サイドウォールの深さ数ミリの傷なら大丈夫?
サイドウォールの傷が2~3mm程度の深さなら走行しても大丈夫だと思ってしまいますよね。
実はタイヤのサイドウォールは他の部分と比べると厚みが薄く作られているんです。
地面と接する面(「トレッド」と呼ばれます)は頑丈に作られており、20mm前後の厚みがあると言われています。
一方サイドウォールは一般的なタイヤで厚みが5~8mm程と、トレッドと比べるとかなり薄いんです。
ゴムが薄いサイドウォールの場合、傷の深さが僅か2~3mmであっても「大丈夫」とは決して言えないんです。
命を乗せて走るタイヤですので、素人判断はせず、安全か否かプロに相談してくださいね。
タイヤのゴムの厚みの違い
- 接地面(トレッド)
20mm程度 - 側面(サイドウォール)
5~6mm程度
ピンチカットと呼ばれるコブのような膨らみ


タイヤの側面の一部にコブのような盛り上がりができることを「ピンチカット」といいます。
このピンチカットが起こる原因はタイヤ内部のコード(カーカスコード)が切れ、空気が漏れてしまっていることです。
縁石に乗り上げた、タイヤの側面を擦ったなどの衝撃が原因で起こり得る症状で、タイヤの内部がダメージを受けている状態です。
ピンチカットを放置したまま走行し続けるとバーストを起こす危険性があります。
残念ながら修理はできない重大な損傷なので、スペアタイヤに履き替えるなど急いでタイヤを交換してください。
…とは言っても、出先で突然タイヤトラブルに見舞われてしまったら、車に詳しくない方や女性が一人の時などは出来ることに限界があります。
万が一のトラブルに備えてロードサービスに加入しておくのが安心ですよ。
ロードサービス大手のジャフならタイヤがパンクした時の応急処置やスペアタイヤへの交換も無料で行ってくれます。(有料の事例もありますのでご注意ください)
もちろん私もJAF会員です!
タイヤの側面にヒビ・亀裂があったらカーショップで点検を
タイヤに「クラック」と呼ばれるヒビや亀裂が見られた場合はカーショップ・タイヤショップで点検してもらってください。
ヒビ・亀裂はタイヤの経年劣化でも起こる現象で、酷い場合はタイヤのバーストに繋がります。
タイヤの深部までヒビ・亀裂が届いていない状態であれば走行は可能だといわれています。

そうはいっても車に詳しくない人にとって本当に大丈夫かどうかの判断は難しいですよね。
タイヤの劣化が事故を引き起こす可能性も考えられますので、安全のためにもプロに見てもらうことをおすすめします。
タイヤの側面が茶色く汚れているだけなら様子を見る

コブやえぐれ、酷いひび割れもなく、側面が茶色く汚れた程度なら当面の間は特に問題はありません。
最初は色が変わっているのが気になるかもしれませんが、土汚れなので時間が経てば少しずつ落ちてきます。
私はブラシを使ってタイヤを水洗いして落としました。(完全には落としきれませんでしたが…)
念のため、タイヤを擦ってから1週間くらいはピンチカットやヒビ割れが出てこないか様子を見ておくことをおすすめします。
何も変化が無ければそのままタイヤを使用し続けて大丈夫です。
タイヤの汚れ・擦り跡にはタイヤワックスが良いらしい?
タイヤの汚れ・擦り跡が気になる場合はタイヤのつや出し剤(タイヤワックスなど)で補修すること良いという情報も見かけられます。
しかし、タイヤワックスに紫外線に反応しやすい成分が含まれているとゴムの劣化を促進させてしまい、結果としてタイヤの寿命を縮めてしまいます。
特に油性のタイヤワックスは石油系溶剤を使用している物も多く、ヒビ割れの原因となるのです。
そのためタイヤワックスは水性タイプを選ぶのが良さそうです。
タイヤワックスを使用する際は適正使用量を守り、ひび割れなどの悪影響が出た場合には使用を中止してくださいね。
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タイヤワックスを試してみたいならこの商品が良いと思います。
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タイヤの一部分に帯状の凹みがある場合(えぐれてはいない)


タイヤの一部分がコブのように膨らんでいるのが内部の損傷から起きる現象(ピンチカット)ならば、一部分だけ凹んでいるのも内部が損傷しているのではないかと心配になりますよね。
このような「タイヤの一部分だけに凹みがある現象」を「バルジデント」と呼びます。
タイヤの側面に帯状に凹みが出来ているバルジデントはタイヤの内部の構造上起きる現象です。
タイヤがバーストするような危険な現象でもなければ不良品タイヤでもありません。
バルジデントは特に対処が必要なものではありませんのでご安心ください。
タイヤの側面を擦った時に交換が必要かは症状による
縁石などでタイヤの側面を擦ってしまった場合は、一度タイヤの状況をチェックしてください。
- タイヤの一部に「コブ」や「えぐれ」が出来ている
→内部がダメージを受けているので至急カーショップ・タイヤショップへ!
バーストの危険性あり! - タイヤの側面に「ヒビ」や「亀裂」が出来ている
→タイヤの経年劣化で出来ている可能性もある。
ヒビ・亀裂の深さはプロに点検してもらい適切な対応を。 - タイヤの側面が汚れで変色した
→1週間程度は車を使用する前にチェックするなど様子見を。
「コブ(ピンチカット)」が出来るようならカーショップへ。 - タイヤの一部分に帯状の凹みがある
→タイヤの構造上できる「バルジデント」。
安全に問題はなく、不良品でもないので引き続き使用可能。
特に危険なのはタイヤの側面がえぐれる場合や、コブができる「ピンチカット」と、タイヤの内部にまで届くような深いヒビ・亀裂です。
えぐれ・ピンチカットは至急タイヤ交換を、ヒビ・亀裂はプロにチェックをお願いしてくださいね。
安全に気を付けて良きカーライフを!
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